MACD-V:市場自身の値幅を単位にしたMACDの線
MACD-Vは、普通のMACDの線を平均真の値幅で割ったものです。普通のMACDは価格ポイントで測られるので、ESの読み値を原油の読み値と並べても意味がなく、静かな年の読み値を荒れた年の読み値と比べることもできません。値幅で割ればそれが解決します。
何を測るのか
普通のMACDは、速い指数平均と遅い指数平均の差です。この差は相場の変動が大きいと広がり、穏やかだと縮むので、決まった水準が年ごとに違う意味になります。たいていのトレーダーは結局、クロスとゼロラインしか読まなくなります。
計算式をことばで言うと、終値の速い指数平均と遅い指数平均の差、つまり普通のMACDが使うのと同じ組み合わせをとり、ATRで割って百を掛けます。ATRは平均真の値幅で、ギャップを含めたバーの典型的な大きさです。百を掛けるのは数字を読みやすくするためだけです。MACD-V自身の指数平均であるシグナル線を一緒に描くのが普通です。
結果は、典型的なバーの値幅で測ったモメンタムになります。
実際の相場での振る舞い
目盛りが安定しているので、決まった水準に意味が出てきます。高い読み値は伸びきった動きを示し、ゼロ近くの読み値はモメンタムが止まっていることを示し、同じ水準をES、NQ、原油で試せます。
遅れは直りません。MACDが向きを変えたバーでMACD-Vも向きを変え、変わるのは目盛りだけです。難点は低ボラティリティです。ATRが縮むと小さな動きでも大きな読み値になり、静かな祝日のセッションはそこで判断を誤らせます。
代表的な使い方(考え方)
固定の買われすぎ・売られすぎゾーン
上と下の水準をひとつずつ決め、検証するすべての市場で使います。普通のMACDでは、銘柄ごと、年ごとに違う水準が必要になります。
モメンタムが止まったら見送る
MACD-Vがゼロ付近の二つの小さな水準の間にあるとき、多くのトレンドルールはそのバーを見送ったほうがうまくいきます。
最小の大きさつきのシグナル線クロス
MACD-Vがある水準を超えているときだけシグナル線のクロスを取り、ゼロ付近の小さなクロスは無視します。ひとつの最小値が市場をまたいで使えることがあります。
ほかの系統のインジケーターとの組み合わせ
MACD-Vはモメンタムの読み値なので、モメンタムではないものと組み合わせます。ADXは、伸びた読み値が一波の始まりなのか終わりなのかを教えてくれます。ボリンジャーバンドの幅は、ボラティリティが異常に低いとき、つまりMACD-Vが当てにならないときを示します。
普通のMACDやRSIと重ねても確認にはなりません。どれも同じ終値からつくられています。私ならMACD-Vと普通のMACDを一回の実行で比べ、アウトオブサンプルで残ったほうを使います。
AlphaPrimeでの扱い
AlphaPrimeにはMACD-Vの標準搭載の系統はありません。MACDとATRはどちらも標準搭載なので、ジェネレーターはすでにMACDのルールとATRのルールを組み合わせられますが、正規化された一本の線はカスタム指標になります。AIに追加を頼めば「カスタム指標」の下に表示され、戦略ジェネレーターで使えるようになります。
同じ水準を、二つか三つの市場で一回のジョブで検証してください。ひとつの組み合わせがアウトオブサンプルですべての市場で持ちこたえるなら、正規化が役目を果たしています。七日間の無料トライアルから始められます。

